医療用ウィッグ・人毛とミックス毛のメリット、デメリット
店長ブログ医療用ウィッグを購入の際よく聞かれます。
人毛100%とミックス毛(人毛と人工毛の混合)では、どちらがいいですか?
一番難しい質問です。
なぜなら、それぞれにメリット・デメリットがあるからです。
人毛100%で作った場合のメリットは、
・手触りが柔らかい
・毛の風合いが自然
・ウィッグを長時間使用しても毛に動きがある
人毛100%のデメリットは
・人毛は自然に退色します(染める事が出来ます)
・ボリュームが出やすい(広がり易い)
・使用するシャンプー剤で人毛の持ちが変わってきます
(合わないシャンプー剤であれば痛みを早めます)
・髪を濡らすと多かれ少なかれ癖が出ます。
・髪が乾きにくくブローに時間がかかります。
・痛んでくると絡みやすくなる
次に、ミックス毛は
ミックス毛で作った場合のメリットは(当店のミックス毛は人毛7:人工毛3の割合でのケース)
メリット
・人工毛を3割入れる事でボリュームが押さえられます。
・髪の毛が絡んでもお手入れをすれば元の状態に戻りやすいです。
・髪が乾きやすいので人毛100%よりもブローが楽です
・3割の人工毛が形状記憶しますので、カールを入れた時のもちが良い
・人工毛は退色しません
デメリットは
・摩擦でピーリングが起きます
ピーリングとは写真のように毛先が縮れる事(ストレートアイロンで元に戻ります)
・髪の毛が肩に触れたり、マフラーをした時の摩擦が原因でピーリングが起こります
(対処法あり)
・ウィッグの使用時間が長いと、毛が固まりやすく動きが悪くなります
(対処法は日に何回かブラシを入れる事をお勧めします)
この様に、各々メリット・デメリットがあります。
当店では、お客様とお話をしてどちらが良いのか
一緒に決めていきます。
お薬での脱毛の場合は、ウィッグを使用する期間が
ある程度決まっていますのでお手入れの楽なミックス毛を
勧めるケースが多いです。
ただし、肩よりも下の長さでロングスタイルを希望する方には、
ピーリングがおきない人毛100%を勧める事もあります。
ウィッグの事だけを考えれば、ショートスタイルか肩につかない位の長さが良いでしょう。
円形脱毛症の場合は、ウィッグを使用する期間が分かりませんので、
ロングスタイルの場合は,ピーリングが起きない人毛を勧めるケースが多いです。
人毛のウィッグは長期に使用しても、手入れを完全にしていればピーリングは起きませんし
1年位使用して退色しても、染めれば元の毛色に戻ります。
当店では脱毛の原因によって、勧める毛質が変わってくるわけです。
どちらの方がウィッグは長持ちしますかと聞かれる事も多いですが、
一概には言えません。
どれくらい持たせるかの意識で違ってくるかと思います。
2019年06月13日 13:06